今後絶対に見られない特殊飛行
戦争当時、消耗品だった零式艦上戦闘機ですが、今ではオリジナルエンジンで飛行できる機体は、プレーンズオブフェイムの零戦五二型一機しかありません。誕生からすでに60年もの歳月が経っている。にも関わらずパイロットのスティーブ・ヒントンは、この撮影のために我々が希望する特殊飛行を全て行ってくれました。当初、彼は、とてもできないと、これら特殊飛行に難色を示していました。しかし、いざ、飛んでみると零戦は、戦争当時を彷彿とさせるような特殊飛行を軽快に行ってしまいました。ヒントンもこれなら大丈夫と思ったのか、急横転を8回。最も機体に負担をかける宙返りも8回。そして、失速する危険性のある垂直旋回までもしてくれました。飛行を終えたヒントンはいささか興奮気味だったことを思うと、本人も老朽化した零戦でここまでできるとは思っていなかったのでしょう。勿論、エアショーにおいても、このような危険な特殊飛行は行いません。零戦による本物の特殊飛行はこの作品以外には今後見ることができないでしよう。というか、戦争当時にも零戦の特殊飛行を収めた映像はありませんし、同様の作品においてもありません。それだけ貴重な作品になっているのです。関係者より。
構成が惜しい。
4枚組のDVD。「伝説の誕生」「驚異の構造」「神秘の性能」「最強の秘密」と4つの表題が付いているが、総て@零戦の開発経緯/戦史の解説A技術者による解説B元搭乗員/整備員インタビューC世界に1機しかない零戦五二型の飛行シーンD特典映像という構成であり、巻別に構成が異なる訳では無かった。歴史的背景はほぼ正確で、落ち着いたナレーションと高品位な映像は好印象。技術解説は、やや専門的で、航空機の基本的な知識が必要かもしれない。また、断定的に語る点は気になるところ。元搭乗員/整備員のインタビューについては大変興味深く聞けた。搭乗員によって零戦の評価が異なる所は面白い。反面、皆様ご高齢のため、言語不明瞭な箇所があるのは残念である。 飛行解説のCGはきれいだが、なぜか画像が小さく、分かりにくい。特典映像はまずまずであるが、ナレーションや説明用のテロップが一切無いので、航空ファンでないと楽しめないかもしれない。 零戦五二型の飛行シーンは大変結構で、栄エンジン本物の作動音が聞けるところやF6Fとの編隊飛行は感動的。パイロットの頭部に装着したカメラの映像も臨場感がある。しかしながらB−25からの漫然とした撮影ばかりなので、非常にフラストレーションがたまるのも事実である。これだけの飛行シーンが撮影出来たならば、もう少し突っ込んで、機体各部の詳細解説、エンジン始動方法、操縦法、着陸法というように分けて、映像化して欲しかった。 制作者の中に本当の飛行機好きがいなかったように思われるのが残念。この点並びに映像の使い回しがやや気になるので、評価は★4つとさせて頂いた。
東北新社
大空のサムライ デラックス版 [DVD] 零戦 (双葉社スーパームック―超精密「3D CG」シリーズ) 大空のサムライ〈下〉還らざる零戦隊 (講談社プラスアルファ文庫) 零戦コックピット・アイズ [DVD] 大空のサムライ〈上〉死闘の果てに悔いなし (講談社プラスアルファ文庫)
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